バタネン西川 inラストプレゼント



当時の日記より。


2003年10月23日(木)

はい。クランク入れてきました。年末スペシャルドラマ
役者・バタネン西川本日クランクインです。
エキストラだけどね。


時間と集合場所が変更になり、12時10分、札幌市内JR稲穂駅に到着。
まぁ撮影するのは人少なくていい場所だと思うけど、
撮影班もロケバスも見当たらない。ホントここでやるの?
そんなこと思いつつエキストラの集合を待つ。
集合時間が近づくにつれ、エキストラも集まり、
機材積んだ車や、いわゆるロケバスも通ったり。
外から車内は見えなかったけど、もしかするとこの中に、、
あの人が、、、

エキストラ10名が集まったところで移動。
駅からちょっと歩いた、、、列車置き場?
走ってない列車をとめておく所と言えばわかるかな?
どうやら止まっている列車の中での撮影らしい。
しばらく外で待たされたのち、列車に乗り込む。
7号車の連結部分から乗って、とりあえず3号車まで
進んでくださいとの指示のもと列車内を進む。

そして5号車の奥、喫煙スペースか何かなのかな、
ちょっとしたイスとテーブルがあるところに、、、いました。

まず左見て「あっ!」じゃあ右の人影は「あっ!」
スタッフもマネージャーもいなく、ふたりだけでちょこんと座ってました。
まぁ2日あるうち、どっちかで1人だけでも見られればラッキーと
思っていたのに、そのふたりの間を靴とカバンを持って横切りました。
あの空間はファンにとってはたまらないモノでしょう。

右にさくら組、左におとめ組。


さて、バタネン、扉の向こうに突如現れた
最初で最後のチャンスをどうモノにしたのでしょうか?

噂では、もしかしたら話しかけるチャンスがあるかもしれないので
「新曲買いました」という当たり障りのない一言の為に
昨日琴似のヨーカドーまでCD買いに行ったとか行かなかったとか。

で、バタネン、扉の向こうに突如現れた
最初で最後のチャンスをどうモノにしたのでしょうか?

すれ違いざまに蚊の鳴くような声で「よろしくお願いしまーす」

そんなもんだよ、実際。
無作為に選ばれたエキストラの中に熱いファンがいたら
向こうもやりずらいだろうしね。という言い訳。
でもまぁちゃんと「よろしくお願いします」返ししてくれたので
自分的には超大満足。
「話しをしたことあるんだぜ〜」と一生自慢することでしょう。

そんなファーストコンタクトを終え、3号車で待機。
待機が大部分を占めるというのは数少ない経験上理解済み。
エキストラの中でも役柄の設定がちょっとあって、
他の人達が呼ばれていくなか、なかなか私にはお声がかからない。
忘れられてたらと不安になるも、最後の最後に「じゃあお願いします」

舞台は4号車、夜行列車のカーペット席。
列車に乗ったさくら組が自分の席を探しながら通路を歩くというシーン。
で、私らエキストラ数名はそのカーペット席にいる乗客と。
リハも繰り返し行われて、そのたびに私の前を通るさくら組。

なまらかわいい。
もう一回言う。

なまらかわいい。

さくら組とは特にからみもなく、リアクションも無かったと思います。
さくら組を正面から撮るパターンと、さくら組の視線でカメラが歩くパターン。
後ろ姿を撮るパターンもあったのかな?
こうやってドラマは作られるんですね。

次のシーン。同カーペット席でさくら組が自分の指定席を見つけたけど、
そこにはもう人が寝ていて、おかしいなと思ってたずねて見たら
なんと偶然おとめ組。ふたりの掛け合いのあるシーンです。
はい、おとめ組入りま〜す。

なまらかわいい。

いやぁ、やっぱり好き。大好き!
バタネンの好きなアイドルランキングで長い間一位を
キープしていただけあるね。なまらかわいい。
そして小さかった。
テレビで見たらそれなりに身長あるように見える、
っていうか、周りが小さいから大きく見えるんだけど、
いやいや、小さい。顔も小さい。

大好き!

いろんな角度から撮影してるので見切れてる場合は後ろのほうで
小芝居してるけど、そうじゃない場合はスタッフの隙間からだけど、
10mくらい離れたところからふたりの演技を見ることができました。

いやぁ、来てよかった。

そうそう見れるもんじゃないよ。ヤフオク経由で高い金払えば
ミュージカルを最前列で見ることができるかもしれないけど、
完成した芝居ではなく、リハから演技指導からNGシーンまで、
役者の素顔が見れたからね。
なかでもふたりはドラマとかやってるほうだからなのか、
回ってないときにふたりでおちゃらけたりとかしててね。

いやぁ、来れてよかった。
自転車日本縦断より全然うれしいね。

ここでのシーンは以上。時間にして3分ぐらいでしょうか。
ふたりが偶然再会するという重要なシーンなので、
まるまるカットってことはないと思います。

今度は3号車に移動しての撮影。
私にはお声かからず、その場で待機。
「あぁ!さっきまでおとめ組が寝ていた布団がそのまま!」

バタネンがその後どうしたかはみなさんのご想像におまかせします。

いや、やっぱご想像におまかせしません。
もちろん何もしてませんよ。布団に顔をうずめたりとか、
髪の毛を拾ったりとかしてませんよ。そこまでヘンタイじゃありません。
他のエキストラの人も周りにいたしね。
もし周りに誰もいなかったら、、、、それはご想像におまかせします。

夜7時半、途中でドアを開けられないとかで
撮影が全部終わるのを待ってからみんなで撤収。
真っ暗な外に出て領収書に必要事項を記入し、
本日のギャランティを受け取る。
謝礼というカタチでしたが、きっちりお金をもらいましたよ。

まぁお金がどうとか言うより、共演だからね。
大金積んだってなかなかできるもんじゃないよ。
エンドロールに名前載る可能性だってあるよ、マジで。
いや、ないかな。


2003年10月26日(日)

そして本日、クランクアップしてきました。

朝5時半、札幌駅集合。外はまだ真っ暗です。
今日は札幌駅ホーム、駅前、札幌時計台と
3ヶ所での撮影に参加することになっています。
まずは駅のホーム、先日参加したとき撮ったシーンの流れで、
列車が駅に着いて乗客が降りてくるというシーンです。
「急行はまなす」という列車に乗っていたという設定で、
実際に乗客を乗せて札幌駅に着いた急行はまなすを使って撮影するため、
札幌駅での停車時間の5分で撮影しなければなりません。
失敗は許されないということです。緊張します。
そしてさらに緊張感を高める主演のおふたりが合流しました。

今日も朝からかわいいなぁ。

エキストラにも「おはようございますよろしくお願いします」と
声をかけてくれる優しさ。そして連日のロケや北海道と東京を
行ったり来たりして相当疲れているだろうに絶やさぬその笑顔。
たまんないです。

数ヶ所の乗降口にエキストラは振り分けられて、
そこから降りて階段に向かうんだけど、
熱意(電波)が通じたのか、私は主演女優さんらと同じ乗降口です。
もう切れちゃったら抱きつける近さです。
いや、そんなことはしないですよ。例えばの話です。
実際、現場ではエキストラ待遇でも一応役者になりきっているので、
わりと冷静なんです。まぁ自分のやることで精一杯なだけですが。

ちなみにここでもちょっと演技指導がありました。
鉄道マニアですもの。ただ降りて改札に向かうわけがありません。
降りたらまず外観に感動をし、一眼レフでカシャカシャ。
そして急いで正面に周り、列車の「顔」の部分をカシャカシャ。
まぁ明らかに列車の先頭は撮影カメラの後ろだったけどね。

列車が着く前に2回ほどリハーサル。先日のこと考えれば
絶対リハ2回じゃ足りないはずだけど、いかんせん列車は定刻に着き、
定刻にまた発車してしまいます。時間がないわけ。
そして、6時をすぎた頃、やってきました急行はまなす。
実際の乗客が全員降りてから、役者・エキストラとも各々の
乗降口から乗り込み、すぐさま監督の声が響きました。

「本番ヨーイ、ハイ!」

人の少ない日曜日の早朝、緊迫した空気が流れます。 そして、、、

「カット!もう一回!急いで戻って!」

!!!


なんとか2回目でOKが出て、無事このシーンは終わりましたが、
なんかみんなグッタリしてました。

撮影が終わるとそそくさと撤収。主演女優さんの少し後ろのほうを
歩いていたんですが、周りの人は全然気づいてなかったです。
そういうもんなのかなぁ。。。

一時間の朝食休憩。エキストラにはロケ弁は用意されていなく、
それぞれ近くで食べてきてくださいとのこと。
領収書を切ってきたら制作会社が持ってくれるというのだけど、
朝の6時半から札幌駅周辺で開いている店はあるのか?
エキストラのお世話をしてくれている札幌FCの人に聞いてみると、
「全日空ホテルの朝食バイキングがやっているのでよかったら
そこで食べてきてください。1800円だけどお金は出ますので。」

!!!

7時半、集合場所に集合。今度のシーンは札幌駅前。
俳優さんが南口から駅構内へと歩いて入っていくというシーン。
おなかと心が満たされたエキストラは、今までやった役柄とは
関係ないまったくの別人として、エキストラの王道、通行人です。
駅に入っていく班と出てくる班に分かれ、私は入っていく班。
カメラは駅へ入っていく俳優さんを撮影。そう残念、オレ後ろ向き。
ちなみにこのシーンでは主演女優さんの出番はなく、
この1シーンの為だけにはるばるやってきた俳優さんが登場しました。
有名な人ですよ。大きかったです。
ちなみに先日撮った列車内でのシーンでも東京の俳優さんが
来ていました。見たことあるけど何で見たかが思い出せない。

次のシーン。同じ駅前だけど、別の日という設定で、
また上着を着替えます。替え2着して持ってきてないのに
時計台での撮影を前にして全部使ってしまいました。
このシーンでの私の役柄は、
「ケータイをいじりながら待ち合わせしている人」。
立ち位置を指定されるとスタッフさんは別な人の役を
つけに行ってしまって、そのうち見えなくなってしました。
エキストラは広範囲にわたって配置されているので
近くに声を掛けられる人はいません。
撮影班もちょうど死角になっていて見えないです。
もう撮影は始まっているのか?どこから撮っている?
シーンの内容を聞かされていないのでよくわからないんです。
ただひとつわかることは、声を掛けられるまでずっと
「ケータイをいじりながら待ち合わせしている人」を演じるのみ。

しかし、そこはさすがはバタネン。素人です。
どっか遠くから撮ってるのかなぁなんて思いながら、
メールを打っていたら、なんか気になり横を見ると
デジカム(家庭用ビデオカメラ)を持った人を思いっきり見てしまいました。
え!?これがそうなの?いや、こんなスタッフ見たことないし、
それに、ギターケース持ってるし。違うよ。

どこにも見あたらないカメラマン、
遠くにポツリポツリ見えるエキストラ仲間、
そしてデジカムを回しながらギターケースを持っている
まるでドラマの中の人のような謎の男。

この謎が解けたのはもう少し時間が経ってからでした。
遠目に見えるのはさっきのデジカムの男性と
その人を撮っている撮影スタッフのカメラマン。
デジカムの男性はまるで観光客かのように
はしゃぎながらあちこちデジカムで撮っています。
駅をバックにカメラを自分に向けてピースしたり。
今どきそんな観光客いないって!
テレビドラマじゃあるまいし。

・・・・謎は全て解けました。

デジカムの男性は実は俳優さんだったんですね。
はしゃぎながらあちこちデジカムで撮っている
観光客役ってとこでしょうか。(「観光客役」って言いづらい)
じゃあ最初の私がデジカムを見てしまったときは
遠くからその様子を撮影していたのでしょうか?
まぁそれならいいです。そんな大きい動きじゃなかったし。
違うとしたら答えはただひとつ。
あのデジカムで実際に撮っていたんでしょう。
デジカムでの映像を使うわけです。
デジカム特有の動きや画質、日付や電池残量マークも
画面の端に出たりするやつです。よくある手法です。
だとすると、せっかく大きく写ってたかもしれないのに、
カメラを見てしまったため、たぶん使われないでしょう。
手に持ったケータイのストラップはKANAちゃんなのに。

駅前での撮影はこれで終わり。
次は札幌時計台で観光客役です。(観光客役かんきょうきゃくやく)
これは事前に知らされていて、カメラを持っている人は
持参してきてくださいと言われてました。
私の事前予想では、時計台を前で記念撮影している観光客がいるなかを
主演女優さんが通るか、時計台を眺めているか。という予想。
これは絶好のチャンスです。
偶然を装い主演女優さんを盗撮するチャンスです。
まぁホントは撮影禁止って固く言われていたし、
駅のホームの時にケータイのカメラ向けた人が
マネージャーにすごい権幕で言い寄られたり
画像を確認されていたりしてたのを見ていたので、
まぁダメと言われてるのだから盗撮はしないけど、
「エキストラさんはここで終わりなので、せっかくカメラも
あることですし、みなさんで記念に一枚どうでしょうか」
なーんて展開になることを期待していました。

そんなわけで期待を胸にふくらませ、時計台に移動。
ところがスタッフから爆弾発言。
「予定変更になりまして、時計台のシーンはエキストラ無しで
やることになりました。どうも2日間ありがとうございました。」

ガーン。

木曜日の撮影の感じから、今日もずっと主演女優さんと
一緒なんだろうと思っていたら、結局は駅ホームのシーンのみ。
こんなことだったらもっと見ときゃよかった。

10月26日午前9時、バタネン西川、クランクアップです。
お疲れ様でしたー。

さてとおウチに帰りましょう。
時計台に行けば、撮影してるところ見れると思うけど、
そういったヤジ馬とか、盗撮とか、横になっていた布団から
髪の毛を採取したりとか、そういうの好きじゃないですから。

さてとおウチに帰りましょう。
ところが、朝食の精算で小銭が無く、時間がかかってしまう
ということなので、エキストラ事務所に移動することになりました。
さて、このエキストラ事務所。実は時計台の斜め向かいにあり、
待機している間、バッチリ撮影風景を見ることができました。
あんな観光客がごった返しているところに、
今をときめくあの主演女優のふたりが現れたら、
撮影どころじゃなくなるんのではないでしょうか?
写真ならまだしも、握手攻めにあったりなんかしたら、、、、
いざをなったら私が出ていって、、、、

そこに現れたのはさっきのデジカムとギターケースの男性。
ここでも主演女優さんの出番はなかったみたいです。
当然正義の味方バタネン西川の出番もないわけで。。

時計台での撮影が終わってしばらくしてやっと
両替の終えたスタッフさんがきました。
朝食代と本日のギャラ。そして記念品ももらいました。
記念品は木曜日のロケでももらったけど、
そのときは粗品風のテレビ局の名前が入った白タオル。
でも今日のはなんか豪華。
ソロバンぐらいの大きさの箱と、局のロゴ入り包装紙に
包まれたペンが入りそうな大きさの箱。
小さいほうはテレビ局の包装紙だから大きさから言って、
せいぜい数万円の高級万年筆だろうけど、問題は大きいほう。
箱のカタチからいって高級腕時計?カルティエとか?
いや、なぜ今日は2つあるのだろうか?
ひとつはテレビ局からだから、もうひとつは、、、
アップフロントエージェンシー?

午前9時45分、オール終了。エキストラ班解散です。
短い期間だったけど、地元に友達のいない私はとても楽しかったです。
ちなみにエキストラの列車内でのシーンでの配役、特別公開!
重要なカギを握っていそうなトレンチコートの謎の人物、1名。
両手にいっぱいのふろしき包みの荷物を持つ行商人、1名。
念願の急行はまなすに乗れて喜んでいる鉄道マニア、3名。
お父さん役と本当の親子のお母さんと子供の核家族、1組。
普通のサラリーマンと、くつろいでいるサラリーマン、計3名。

ちなみに普通のサラリーマンと、くつろいでいるサラリーマンの違いは、
カーペット席で缶ビールとおつまみを用意してふたりで飲んでいて、
普通に飲んでいるのが、普通のサラリーマン。
お酒が入ってすっかりくつろいで、スーツなんて着てられねぇと
ズボンをおろして、パンツ姿になったところに
主演女優が入ってきてビックリというのがくつろいでいるサラリーマン。
オイシイですね〜。

まぁ、こんな感じでエキストラだけど、ちょっとした役や
演技を求められたりして、とてもやりがいがありました。
と言っても所詮エキストラ。
エキストラ本人とこれ見ているあなたは「けっこうスゴイじゃん!」
って思ってるかもしんないけど、実際にドラマを見てみたら
女優の後ろのほうで何やってんだかわかんない動きで、
ピントも女優に合っているのでぼやけて見えないってのが本命でしょう。
それでも見たい!って人はどうぞバタネンを探してみてください。

あ、顔を知らない人、もみあげで見分けようってったって無駄ですよ。
エキストラに徹するということで、目立つもみあげは切りました。
もみあげ伸ばし始めて10月でちょうど4周年。
もみあげのおかげでテレビに出れたこともありましたが、
今度はエキストラ、1人で数役やるというのも聞いていたので、
役者バタネン、男を見せました。

でも実はもともと、そろそろ切ろうと思ってたんだよね。
日本縦断の時、もみあげ伸ばしてから会ってない人や
初顔合わせの古くからここ見てくれている人などと会ったりしたんですが、
「わぁ〜もみあげすご〜い!」と言われると思ってたのに、
思いのほか、、っていうか全然反応が無くて、
かなりショックだったんです。なんの為に伸ばしてきたんだよって。
・・・あなたのことですよ。

ということで、もみあげの長さで私を判別することはできません。
あしからず。
でもこのドラマの話を聞いてすぐ、もみあげを切ったことに
感づかれた人はスゴイ!でもあの時もっと触れてほしかったな。。

ということで!バタネン初出演!たぶん全国ネット!
年末スペシャルドラマ!12月末放送予定!お楽しみに!


え?なんていうドラマかって?
う〜ん、、やっぱ内緒〜
まぁ、もみあげキャラで出たテレビのように、
これは絶対見られたくない〜ってほどじゃなかったけど、
堂々と告知できるようなモノでもないんだよね。
恥ずかしくて書けないほど致命的なミスしてるし。
まぁ主演女優のふたりが誰かわかれば、
今は検索ではちっとも出ないけど、12月になれば検索で出たり、
テレビ情報誌とかで調べたりできると思います。
誰かわかった?主演女優さん。
ちょっとでもその世界を知ってる人なら
ヒントで10数人に特定できると思います。
さらにここを昔から見てくれている人かつ、
この世界を知っている人ならふたりを限定できるはずです。

あらためて冷静に考えるとスゴイ人と共演したなぁ。。


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